書留郵便に付する送達

裁判

先月は建物明渡請求訴訟のご依頼が多く、建物明渡事件で私達代理人にとって悩みの種であるのが送達が届くかという問題である。

通常建物明渡請求訴訟では、被告(賃借人)が請求権が発生する根拠となる事実(賃貸借契約を締結した、未払い賃料がある等)を争うことはほとんどないので

原告代理人としては、全部認容判決(いわゆる勝訴)が取れて当たり前といっても過言ではないが、日本の裁判の手続き上、この送達が届かないと裁判が始まらない(送達が訴訟当事者に届くと裁判が始まる。これを訴訟係属という)。

この送達は裁判所からの郵送物を原則として、被告の住所や居所に送達するのだが、チャイムを押し、被告が出なかったり居留守を使うと不在票をポストに投函して被告からの再配達の依頼があれば再度郵送物を配達する仕組みとなっている。

ここで問題となるのが、賃料を何か月も滞納し建物明渡請求訴訟を提訴される賃借人には何かしら問題のある人が多く、任意に再配達を依頼する望みは薄く、こうなると留置期間経過後に裁判所に郵送物が戻ってきてしまう。

この後の手続きとしては

1 再送達
2 夜間送達・休日送達
3 就業場所送達
4 執行官送達
5 書留郵便に付する送達(通称付郵便送達)
6 公示送達

のいずれかであるが、経験則上訴えまでおこされる人は居留守や不在のことが多く、結局書留郵便に付する送達か公示送達という最終手段に頼らざるを得ない。

この書留郵便に付する送達というのは、裁判所書記官が書留郵便に付して発送したときに訴訟係属するのだが、この送達方法を簡単に認めてしまうと被告が全く知らないところで、訴訟が係属してしまう可能性があるため、

被告の住民票等を取得したうえで、現地調査をしなければならない。この現地調査をもとに上申書及び調査報告書を添付し、上申するのだが担当の裁判所書記官によって対応がまちまちであり、入念にくまなく調査しなければならない。

この調査を代理人がやることも多々あり、この時は普段の仕事から探偵になったような気分で新鮮ですが、今回の調査は少しヘビーでした、、、

住んでいるのは間違いないのですが、家賃も一年半以上滞納しており連絡は全て無視。賃料を払わないで連絡を無視しなおも住み続けるといった暴挙が許されていいのか少し感情的になってしまうのですが、我々代理人は粛々とお手続きを進めることがお仕事ですので、

依頼者のためにもなんとか強制執行断行までに任意に明渡してもらいたいです。

ただし、裁判所の郵送物を受け取らなくても最終的には付郵便送達、公示送達になるので一定の時間稼ぎにはなりますが、最後には訴訟係属するので日本の民事訴訟から逃れることは出来ません!

もし裁判所から郵送物が届いたら一刻も早く専門職にご相談して頂くことをオススメします。

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